IoTサブスクリプション 未来を切り拓くサブスクリプション・プラットフォームビジネス

東京センチュリーは、サブスクリプション統合プラットフォームを開発・提供するビープラッツと協働し、独自のサブスクリプションビジネスの提供を開始しています。ビープラッツ藤田社長と当社の成瀬取締役 常務執行役員がサブスクリプションの現在と今後の抱負について語ります。

サブスクリプション本来のポテンシャルに目を向けて

成瀬:東京センチュリーは、2017年10月にビープラッツと業務提携したことを契機にサブスクリプション事業へ本格的に参入しました。
IoT時代の本格的な到来を迎え、リース・レンタルにおいてもモノの定額料金による賃貸に加え、コト(使用価値サービス)の利用・時間単位での従量課金(サブスクリプション)に対するニーズが高まってきました。一方、ビープラッツは、早くからサブスクリプションのBtoBプラットフォーマーを目指して事業を展開していました。当社はリースやモノのサポートを中心に事業展開してきましたが、“モノからコトへ”の大きな変化の中で、当社が持っていないピースがビープラッツだったと考えています。

藤田:私たちも、ベンチャー企業の立場でサブスクリプション・プラットフォームを普及させていく難しさに直面していたため、東京センチュリーとの出会いはダイナミックに事業を進めていくための突破口になりました。
なぜなら、サブスクリプションを始めたいお客さまは、プラットフォームの使用だけでなく資産のオフセットや金融・サービスのニーズなどもありますが、これらは、私たちの不得意な分野であると認識しています。東京センチュリーは金融に強いだけでなく、リースからサービスへという事業面でのアドバンテージもあり、まさに理想的なパートナーでした。

成瀬:我々は、サブスクリプション事業を強力に推進するためのプラットフォームとして、2019年3月に「IoT SELECTION connected with SORACOM」というECマーケットプレイスを開設しました。これは、東京センチュリーとビープラッツ、ソラコム(※1)3社協業によるサービスで、デバイスと通信、アプリサービスがパッケージ化されているのが特長です。低コストかつ短期間でPoC(※2)が可能だと大きな注目を集めていますが、世の中が認知しているサブスクリプションの概念を良い意味でガラッと覆し始めていると感じています。

藤田:2018年からサブスクリプションはよく取り上げられていますが、ソフトウェアや音楽コンテンツなどの月額定額決済サービスという、理解が一般的ではないでしょうか。しかし、本質は異なり、2つの特徴があげられます。まず契約が紙や対面ではなくスマートフォンやインターネットなどのオンライン上で可能であり、顧客接点が豊富になります。また、サービスを継続的に提供する中で顧客との関連性と継続性が格段に上がり、新たに得た顧客情報を基にニーズに即した上質なサービスの提供が可能になります。
つまり得られるものは顧客との関係性の再定義であり、まさしく第四次産業革命だと考えています。私たちのサブスクリプション・プラットフォームは、単にモノを月額で提供するのではなく、お客さまが求めるモノやサービスを継続的に提供できる仕組みだと理解していただきたいですね。

※1  ソラコム:IoT通信プラットフォーム「SORACOM」を提供する通信サービス事業者。

※2  PoC:Proof of Concept(概念実証)の略。試作開発の前段階における検証作業として、新しい概念や理論、原理、アイディアの実証を目的としたもの。

藤田 健治 | ビープラッツ株式会社 代表取締役社長

3社協業だから可能になった高品位ワンパッケージ

成瀬:もう少しIoTサブスクリプションにフォーカスして話をすると、IoTは発信されたデータを取得し、それを加工することでビジネスに活用できます。つまりデータをいかに吸い上げられるかが大切であり、そこで我々3社協業が重要な意味を持ってきます。
ソラコムは、あらゆるモノをワイヤレスでつなぐ通信会社です。通信をアプリケーションレベルで変更でき、その技術レベルはトップクラスであり、既に500社を超えるパートナー数が品質の高さを物語っています。そこに、ビープラッツのプラットフォームと東京センチュリーの金融・サービスが加わることで、デバイスの使用・課金・取引管理までをトータルでサービスを提供できるなど、お客さまが望むIoT活用をほぼカバーすることができます。

藤田:IoTを始めると次々にデータが集まり、ビッグデータになります。そのビッグデータからどう新しい価値を見出し再投資していくかが重要で、新しいビジネスの芽となります。つまり、私たちの仕組みは、現在の問題解決と将来のビジネスの広がりの両面を捉えて、柔軟に展開できるのも魅力的なセールスポイントです。
また、手軽に利用できるだけでなく、従量課金にも対応可能なプライシング機能にも感動すると思います。ダイナミックプライシング(※3)が重要視される今、商品やサービスのプライスを事務処理の手間を考えて、一つの金額に設定するような時代ではありません。プライシング機能では、顧客動向を分析して価格の適正化が容易に図れます。まずはトライアルしてもらいたいですね。

成瀬:これだけ魅力にあふれたサブスクリプション・プラットフォームですが、なによりも大切なのは、まず使ってみていただくということです。カーシェアや音楽配信サービス等を思い起こすとわかりやすいのですが、概念でわかっていてもいざ使ってみるとその利便性に驚きます。サブスクリプションもまったく同様で、利用実感がなにより重要なのです。その点で我々のプラットフォームは、気軽にトライアル可能であり、ゲートウェイという意味でも非常に良い仕組みだと思います。

※3  ダイナミックプライシング:需給状況に応じて価格を変動させることによって需要の調整を図る手法。

成瀬 明弘 | 取締役 常務執行役員 情報機器営業部門長

モノづくり日本を牽引するための成長戦略

成瀬:将来に目を向けた話をしましょう。もちろん、「IoT SELECTION connected with SORACOM」のビジネスを成功させることに注力していますが、その先の無限な広がりに我々は大きな期待を寄せています。先ほども言ったようにビープラッツとの協業を進めることですべての要素をワンストップで提供できる優位性は高く、あらゆるサブスクリプションビジネスに貢献できます。

藤田:まさにそのとおりです。IoT活用を従量課金制で提供することや決済課金システムとしての活用は当然できますが、それは私たちのサブスクリプションの全体像からいえば、ほんの一部に過ぎません。
現実のビジネスにおいては、何社もの仕入れ先があり、いくつもの販売パートナーが存在するものであり、その先にエンドユーザーがいます。そこで、最も重要なのはそのつながりです。先ほど、成瀬さんもおっしゃったように、私たちのサブスクリプション・プラットフォームの強みは、1:1のつながりだけでなく、仕入れ先や販売パートナーの数だけ、同じシステムをどんどんつなげていく機能があることです。
シェアリングエコノミーの台頭など、メガトレンドはビジネスの構造を根本から変えようとしています。しかし、世の中のニーズが例えばMaaS(※4)になるからといって、一気に変えられるものではありません。サプライチェーン全体で、少しずつ新しい経験をし、次のサービスレベルを目指していくべきと思います。

成瀬:少子高齢化や人口減少が進む日本において、モノからコトへの変化に対応した効率性の高い金融・サービスをユーザーに提供して行くことがポイントになります。サブスクリプションの導入に当たって一番重要なのは、肌で感じる手軽さと利便性を極めていくことではないでしょうか。例えば、貸会議室ビジネスなどのサービス業をサポートすることも、借りたい人と貸す人をつなぐサービスを提供できる可能性もあります。更に夢のような話かもしれませんが、必要なコピー機・PC、清掃サービスに至るまで、様々なサービスをサブスクリプションで統合すれば利便性は限りなく広がるでしょう。
当社がこれまで積み重ねてきた金融・サービスの経験値と、ビープラッツの革新的なサブスクリプション・プラットフォームを提供することで、グローバルで戦う日本企業をすばやくサポートできるのではないかと思っています。

藤田:成瀬さんがおっしゃった日本企業をサポートするというポイントは、非常に重要だと私も思います。やはり日本の強みはモノづくりであり、サービス化の潮流の中でも世界で勝ち抜くためにはモノづくりが源泉になると認識しています。私たちが提供するサブスクリプション・プラットフォームは、モノづくり日本がアジア、そして世界で勝負していくためのインフラとして機能できると信じています。今後もプラットフォームの拡張性を進化させながら、日本の新しい文化を創っていくことが、私たちにとっての社会貢献であると確信しています。

※4  MaaS:Mobility as a Serviceの略。自動車などの移動手段を必要なときだけ料金を支払いサービスとして利用すること。

協業により、案件の規模感と求められるニーズに変化が。

お客さまの要望をプラットフォームへ機能追加する企画業務を担当しています。協業後は、事業検討の早い段階から提案できるようになりました。今後は、ファイナンスを活用した製品のサービス化を推進し、将来的にはビッグデータにも対応したビジネス全般のプラットフォームへと、事業も会社も成長させていきたいと考えています。

妹尾 良祐
ビープラッツ株式会社 
営業本部マネージャー

世の中の期待に応え、スピーディーな対応を心掛けています。

サブスクリプションを検討されているお客さまに運用方法や導入提案を行っていますが、東京センチュリーとの協業で大企業との商談が増えました。当社のプラットフォームによって、新たなビジネスのつながりや新しい取り組み、工程の簡素化などができる環境を提供し、日本のビジネススタイルを変えていきたいと思います。

古川 隆宏
ビープラッツ株式会社 
営業本部マネージャー

いかに事業を早期に軌道に乗せるかに全力を注いでいます。

私は、IoTサブスクリプション・マーケットプレイスをより魅力あるものにするため、パートナー発掘と利用促進活動を行っています。この事業は立ち上げたばかりなので、認知度を上げることに注力していますが、パートナーの増加が本事業の成功の鍵だと考えます。若い人材が多いので、成功体験を通じて共に成長していきたいです。

藤木 勇一
情報機器第二部 
デジタルビジネスグループマネージャー

事業のサブスク化を志向するお客さまをしっかり支援したい。
サブスクビジネスの全社的推進として、各営業部門との情報・ナレッジ共有活動と新サービスの企画に取り組んでいます。この事業は金融の域を超えて、お客さまとの関係性も更に深化できるプラットフォームビジネスです。「モノ」から「コト」へ等、ビジネス変革を志向するお客さまと当社が共同事業者としてともに事業を推進していきたいと考えています。
湧川 千尋
情報機器第二部 
デジタルビジネスグループ

(記事の内容、肩書などは掲載当時のものです)