資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

現状認識

株主資本コストには様々な算出方法がありますが、当社の株主資本コストは10%と認識しております。従ってROE10%超を達成出来れば株主資本コストを上回り、付加価値を創出することになると考えております。

当社のPBRは、2013年以降安定して1倍を上回る状態が続いておりましたが、COVID-19やロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けた航空機事業・アジアにおける有価証券投資・環境インフラ事業において大きな損失が発生したことからROEは、2021年度、2022年度と10%を下回り、現在のPBRは1倍を下回る状態が続いております。

当社PBRが改善され続けるには、当社の中長期的な収益の安定性や成長性に対して株式市場から十分な評価を得られる様、取締役会にて承認された「中期経営計画2027」にて策定した各施策を着実に実行し、ROE10%以上を維持するとともに株主資本コストを引き下げることが肝要と認識しております。

スペシャルティ・オートモビリティ・国際の拡大により高ROEを維持するとともに利益成長を実現したことにより、PBRは2013年3月期から毎年1倍以上で推移していました。2020年3月期から2023年3月期にかけてはCOⅥD-19やロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けて大きな損失が発生したことからROEが低下し、PBRも低い水準で推移しました。今後は、中期経営計画2027の基本方針であるTCX(TC Transformation)によるROE向上、資本コスト低減によりPBR1倍以上を目指します。

PBR改善に向けた取組方針

当社は、中期経営計画2027で掲げた「ポートフォリオ」、「人材・組織」、「グリーン」、「デジタル」の4つの要素を、将来の持続的な成長に向けて変革する「TC Transformation(TCX)」を実現し、中長期的な利益成長を図ることで、安定的にROE10%以上を維持出来る体制構築を目指しております。

収益性の強化は、「既存事業のバリューアップ」、「事業資産の資産回転」、「低効率資産の入替・EXIT」、「新たな事業領域創出」を進めるなど利益成長とROA向上に徹底的にこだわり、高い収益性と安定性あるポートフォリオへの変革を実現して参ります。また、カーボンニュートラルを含めた社会課題の解決に資する事業の創出や、経営資源配分の最適化を通じて外部環境に左右されにくい事業ポートフォリオの構築を目指して参ります。

当社の価値創造プロセスの中核は、「人材」であり、サスティナブルな成長を実現するには、人的資本の強化が肝要であります。自ら変化を創造することのできる人材やデジタル技術に対応したDX人材の育成に加え、人材を活かすための高い組織実行力と個の活躍が両立する組織の実現を目指して参ります。

株主還元は、長期にわたり安定した株主還元を行うことを基本方針としつつ、配当性向を35%にすることで中長期的な利益成長による株主還元の拡充を目指して参ります。

またこれらの取り組みについて、その実績や内容を十分にご理解いただけるよう、開示を充実し、市場参加者の皆様との建設的な対話に努めることで株主資本コストの低減を図って参ります。

計算式、PBR0.8~0.9倍=ROE8.7%(※)/ROE期待成長率等を含む株主資本コスト約10%。 ROE10%超の達成と株主資本コストの低減に向けて、TCX(TC Transformation)および株主・投資家との建設的な対話による情報の非対称性の解消を推進し、PBR1倍以上を指向します。 ※ROE8.7%は、2024年3月期第2四半期決算の値を年換算したもの

現在のPBR0.8~0.9倍からPBR1倍以上を達成するためには、ROEを向上し、株主資本コストを低減する必要があります。PBR1倍以上へのTransformationとして、ROE向上の観点ではポートフォリオの強化、株主資本コスト低減の観点ではボラティリティ低減・成長期待の釀成を行います。具体的には既存事業のバリューアップ、低効率資産の入替・EXIT、事業投資の資産回転、新たな事業領域創出、リスクマネジメントの強化、カーボンニュートラルに対応した社会課題解決、DXを活用した事業基盤整備、人材および組職の強化、IRの強化です。

株主・投資家とのエンゲージメント

当社は、株主・投資家の皆さまとの対話を積極的に実施し、さまざまなご意見・ご要望を経営陣および従業員へフィードバックするサイクルを軸としたIR活動を推進しています。こうしたIR活動において得られたご意見をもとに、情報開示の拡充や経営課題の改善を実現し、株主・投資家の皆さまとの信頼関係の構築、資本市場からの適切な評価の浸透を図り、中長期的な企業価値向上につなげていきます。

主なIR活動の状況(2022年度)

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活動 回数 内容
アナリスト・機関投資家向け アナリスト・機関投資家向け決算説明会 4回 四半期毎に決算説明会を開催
(第1・3四半期はIR担当役員、第2・4四半期は社長による説明)
アナリスト・機関投資家向け事業説明会 1回 当社の事業セグメントの戦略等、特定のセグメントおよびテーマについての説明会を実施(2022年度はNTTグループとの連携事業に関する事業説明会)
海外ロードショー 1回 欧州・北米を訪問し、海外機関投資家との個別ミーティングを実施
証券会社主催コンファレンス 1回 国内外及びオンラインで開催される証券会社が主催する投資家向けコンファレンスに出席し、主に海外機関投資家との集中的な個別ミーティングを実施
IR個別面談 約250回 国内外のアクティブファンドのファンドマネージャー・アナリストを中心に機関投資家との個別ミーティングを実施
個人投資家向け 個人投資家向け会社説明会 2回 会社概要や事業戦略、株主還元方針などに関する説明会を実施

株主・投資家の皆さまとの対話において得られたご意見をもとに改善した具体例

  1. 1「中期経営計画2027」公表前に頂いた中期経営計画の策定に関するご意見
    セグメント毎の増益ストーリーについて
    「中期経営計画2027」の計画値の公表について、東京センチュリーは、単一の商品を販売している企業グループではないため、少なくとも全体計画の数値だけ示すのではなく、事業分野別に業績予想を開示し、それぞれのセグメント毎に増益のストーリーを示さないとマーケットは、中期経営計画を株価に織り込むことができない。
    改善内容
    投資家の皆さまから頂いたご意見を経営陣にフィードバックし、「対話」を通じて得られた期待に応える開示を改めて検討した結果、「中期経営計画2027」では、事業分野別の利益計画と増益ストーリーをお示しするとともに事業分野別にセグメント資産残高増加額を公表して開示の拡充を図った。
  2. 2収益性に関するご意見
    ROA改善について
    ROA改善に向けては、各事業の内、全社のROAを下回る事業の収益性改善も重要になる。東京センチュリーの事業は、パートナーとの共同事業が多いため、簡単ではないと思うが推進してほしい。
    改善内容
    オリエントコーポレーションとの共同事業会社である、オリコオートリースとオリコビジネスリースについて、両社がお客さまのニーズに迅速にお応えするためには、機動的な事業展開や最適な体制づくりを通じた効率性・生産性の向上、加えて両社のオリコグループとの更なる連携強化がOAL、OBLの持続的な成長に必要であると判断し、持分法適用関連会社に変更。
    持分法適用関連会社化に伴い、ROAの改善を実現。
    • 2023年9月29日に持分法適用関連会社化
  3. 3「決算IR資料」の開示について頂いたご意見
    ベース利益の把握
    東京センチュリーの事業利益には、キャピタルゲインや減損などの一過性の損益が内包されている。ベース利益を把握し、株価に反映するためには、少なくとも内訳を開示していただきたい。
    改善内容
    キャピタルゲインは、不動産や営業投資有価証券の売却益を開示し、キャピタルゲイン以外の一過性損益は、「減損・貸倒・営業投資有価証券評価損益等」として数値を公表した。

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