事業分野トップメッセージ
スペシャルティ事業分野
高い専門性と環境変化への柔軟な対応により持続的な成長を目指す
スペシャルティ事業分野は、多様なプロダクトにおける高い専門性やグループ総合力をベースとしつつ、積極的なM&A展開や優良なパートナー企業との協業を通じて事業領域を拡大してきました。また、アセットのライフサイクルマネジメントに着目し、モノの開発、運用、リユース・リセールに至るまでを幅広くカバーするバリューチェーンの構築にも注力してきました。
当分野は現在、コロナ禍以降のサプライチェーンの混乱、急激な金利・為替変動、気候変動問題への対応など、大きな変化にさらされています。しかしながら、このような環境下にあっても、当分野は「モノに対する目利き力」と「金融ノウハウ」の双方を有することを強みとし、また、高度な専門人材を擁す堅固なプラットフォームを有することで、保有資産の価値を最大化し、付加価値の高いソリューションを提供し続けています。
2023年度においては、不動産、船舶の各事業において過去に蓄積した優良資産の含み益が大きく実現。航空機事業においては、傘下のAviation Capital Groupの航空機リース事業が回復、また中古機体・中古エンジンに強みを持つ持分法適用関連会社GA Telesisが躍進し、大きく収益貢献しています。
今後も、環境変化に呼応した事業の創出、事業投資の推進、資産回転型ビジネスの拡充等により、ROA向上に資するポートフォリオの形成に努め、持続的な成長を目指してまいります。
ESG/SDGs分野における新たな取組みが進捗
2023年度のスペシャルティ事業分野は、ストラクチャード・ファイナンス、航空機、船舶、不動産の各事業において、当社がマテリアリティとして掲げる「脱炭素社会への貢献」、「社会インフラ整備への貢献」に関連する取組みが進捗しました。
ストラクチャード・ファイナンスにおいては、住友林業グループ組成の「森林ファンド」へ出資・参画。本ファンド運営に携わることで、質の高いカーボンクレジットの創出に貢献し、また、新たな森林関連ビジネスの展開につなげてまいります。
航空機事業では、欧州大手金融機関と協働し、エールフランス航空が新たに導入する航空機について、CO₂排出量の削減に向けたKPIの達成度合いに応じてリース料を減額させる「サステナビリティ・リンク・エクイティ付日本型オペレーティングリース」を組成・実行。環境配慮型の金融・サービスの組成・提供により脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
船舶事業では、環境配慮型のLNG船等を投資対象とする船舶ファンドへの出資を実施、引続き海洋分野の脱炭素化サービスを展開してまいります。
また、不動産事業にて運営する「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」および「ホテルインディゴ軽井沢」が、トラベル・アンド・レジャー ラグジュアリーアワード アジアパシフィック2024の「Hotel General Managers」部門等を受賞。今後とも当社はホテル事業を通じ、観光立国・地方創生に貢献する社会インフラとしての役割を果たしてまいります。