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【後編】ウェルビーイングな職場づくりは現場から ~メンター&メンティーに聞く、自主性を育むフラットな職場の風土とは?~

2023年9月6日

東京センチュリーのウェルビーイングな職場づくりの一例として、前回は、国内リース事業のメンタープログラム立ち上げの背景を末兼さんにお聞きしました。今回は後編として、運営担当者である秋葉さんへのインタビューと初年度のメンター&メンティーのペアであった山川さん、板場さんによる対談をお届けします。運営担当者として、参加者が安心して参加できるような「場づくり」をするためにどのような心配りや工夫をしていたのでしょうか。また、メンターとメンティーの2人には、参加することでどのような変化と気づきがあったのかを本音で語ってもらいました。

東京センチュリーのメンタープログラムとは?
時間の使い方はペア次第、自主性に委ねる

――メンタープログラムの仕組みについて教えてください。

秋葉さん(以下、秋葉):メンタープログラムは普段の業務では接点のない若手社員(メンティー)と先輩社員(メンター)がペアになり、OJTとは別に個別支援を行う制度です。当社の場合、他部署の先輩後輩のナナメのコミュニケーションや新しいネットワークの構築を大きな目的としています。

プログラムがスタートした2022年度は社会人2年目から4年目の社員がメンティーとなり、5年目から8年目の社員がメンターを務めました。参加は希望制で、ペアがそれぞれに予定を組み、年間を通じ計8回の面談を行います。

秋葉さん:「受け身ではなく主体的に取り組んでもらいたいとの想いから、参加は希望制としています。」

秋葉さん:「受け身ではなく主体的に取り組んでもらいたいとの想いから、参加は希望制としています。」

――OJTとの違いについて教えてください。

秋葉:OJTの場合は、同じ部署の先輩社員が業務上の指導をメインに行うのに対し、メンタープログラムは違う部署の先輩が、業務に限らず後輩社員の支援を行う制度となっています。レポート提出や相談内容の報告の義務もなく、ペア同士で自主的に活動していただいています。

メンタープログラムから生まれる新たな関係性や自主性が"ウェルビーイングな職場づくりのはじめの一歩"

――プログラムを運営する上で工夫したことはありますか?

秋葉:職場から離れた非日常の気持ちでメンタープログラムをスタートしていただくために、参加者全員が顔合わせをした第1回のキックオフミーティングでは、BGMやウェルカムボードをスクリーンに映し出すなど、遊び心あるセレモニー風の演出を取り入れました。余談ですが、このウェルカムボードはリース営業推進部門の若手社員がデザインしてくれたものでした。コロナ禍ではオンライン上でのコミュニケーションが中心だったこともあり、キックオフミーティングや懇親会等、対面で集まる機会を設けることも意識していましたね。

2023年度 メンタープログラム キックオフミーティングの様子①

2023年度 メンタープログラム キックオフミーティングの様子①

――メンタープログラムをこれからどのように発展させていきたいと考えていますか?

秋葉:2期目の2023年度は、1期目に比べ参加人数が倍増しています。また、2期目からは本社だけではなく、支店からも参加しています。将来的には、グループ会社と連携しながら合同で実施できるようになればいいなと思っています。

秋葉さんへのインタビューに続いて、1期目のメンタープログラムでペアを組んだ参加者の対談をお届けします。メンターの山川さんとメンティーの板場さんは、今年度も継続して参加しています。メンタープログラムを通じて、2人にはどのような気づきや成長機会があったのでしょうか。
メンティーの板場さん(左)とメンターの山川さん(右)

メンティーの板場さん(左)とメンターの山川さん(右)

メンター&メンティーの参加の決め手は他部署や先輩後輩社員との接点づくり

――メンタープログラムに対して、当初はどのような印象だったのでしょうか?

最初に話を聞いたときは、率直にいえば「何をすればよいのだろう」という不安が大きかったです。OJTとの違いや会社がこのプログラムを通じて求めていることは何かを意識し、きちんと理解したうえでやっていかなければならないと感じましたね。

山川

板場

私は先輩社員と新たな接点が生まれるということで楽しみな部分が大きかったです。ただ、制度に関しては山川さんも仰っていたようにあまり詳しく聞いていなかったので、どんなことをするのだろうという疑問はありました。

2023年度 メンタープログラム キックオフミーティングの様子②

2023年度 メンタープログラム キックオフミーティングの様子②

――何をするのか事前にはわからなかったとのことですが、それでも、山川さんも板場さんも、自ら手を挙げて参加を決めたそうですね。それはなぜですか?

私の部署には板場さんのような若手社員が多く在籍しています。普段の業務でアドバイスをする際には、「厳しすぎるのではないか」と躊躇してしまったり、フランクに話しかけようにも距離の詰め方に迷って慎重になりすぎたりと、日常的にコミュニケーションの取り方を悩むケースが増えてきました。そのような中、このプログラムに参加することで、若い世代との関係性構築において新たなヒントを得られるかもしれないという期待感が、参加を決めた一番の理由です。

山川

板場

私は2021年に入社し、1年目は週の半分以上が在宅勤務でした。業務に関してはOJTを担当していただいた先輩社員にしっかりと教わり、必要な知識は自分自身が勉強することでなんとかカバーしようと努めていました。一方で、お客さまとの直接的なやり取りで得られる現場感覚を身につけられないことなどを始め営業マンとしての経験不足については、不安がありました。

他部署の人たちと接点を持ちたいと思っていたものの、なかなかそのような機会もなかったので、メンタープログラムはとても魅力的に感じられ、参加することに迷いはありませんでした。

山川さん:「中堅社員として、若手との積極的なコミュニケーションが求められていると感じたことも参加の決め手です。」

山川さん:「中堅社員として、若手との積極的なコミュニケーションが求められていると感じたことも参加の決め手です。」

義務感のない気軽な雰囲気の中で得られた新たな気づきとは?

――実際の面談の様子について、差し支えのない範囲で教えてください。

はじめのうちはプログラム教材を使っての会話が多かったですが、途中からは雑談をしながら楽しく取り組んでいました。最終的には6:4(雑談:教材)くらいになっていたと思います。

山川

板場

教材では、例えば「ビジネスバッグを選ぶときに機能、デザイン、価格、ブランドの何を重視するのか」という問いかけがありました。その問いに対してお互いに意見を交わすうちに、価値観の違いについてあらためて深く考えるきっかけになったことをよく覚えています。

レポートや課題など義務感のようなものが一切なく何を話してもいいという雰囲気だったこともあり、面談にはいつもリラックスしてのぞむことができました。

私も同じです。先輩だから「こうしなくては」と肩肘を張って構えるのではなく、ありのままの自然体で向き合って一緒に考えていくことで、何でも話せる気軽な雰囲気を築けたのではないかと思っています。2人ともゴルフが趣味で、意気投合し、一緒にラウンドできたことは良い思い出です。

山川

板場さん:「プログラム教材は、価値観の違いを認めあうことや先入観を取り払うことの重要性を学び、多様な考え方を尊重することを意識するきっかけにもなりました。」

板場さん:「プログラム教材は、価値観の違いを認めあうことや先入観を取り払うことの重要性を学び、
多様な考え方を尊重することを意識するきっかけにもなりました。」

――1年間のメンタープログラムを通じて得られた気づきなどはありますか?

若手社員の悩みや戸惑いに対して、「こうすればいい」と直接的なアドバイスをするだけでなく、しっかりと話を聞いて、時には一緒に考えながら自分で答えを導き出せるように寄り添う姿勢が以前にも増して身についたと感じています。

OJTのように業務目線で「指導する、引っ張っていく」というような関係性ではなく、「共感し、フラットに接する」という関わり方ができたことは、今後後輩が増えていく中で、互いを尊重し、一緒に仕事をする上で貴重な経験となりました。自分の引き出しが増えたと思っています。

山川

板場

山川さんには、ゴルフだけではなく業務後の懇親会なども企画していただきました。その場には初めて話す先輩社員もおり、様々な部署や年次の先輩方との接点を得られたことにすごく感謝しています。同じ部署内に年次の近い先輩がいない中で、日々の業務で接点を持つことができない他部署の人たちとのつながりが生まれたことは、メンタープログラムに参加した一番の収穫だったと思っています。

メンタープログラムに継続参加する2人の決意

――メンター、メンティーとしての経験をどう生かしていきたいと考えていますか?
これからの抱負をお願いします。

板場

メンタープログラムの2期目に、私はメンター側で参加しています。山川さんをお手本にして自分がペアとなったメンティーと距離を縮められるよう心がけ、お互いに尊重し、信頼しあえるような関係性を構築していきたいです。

多くの社員の人となりを知るうちに、東京センチュリーには、挑戦に対してブレーキをかけるのではなく、「見守る」「後押しする」といった風土が根づいているとあらためて感じることができたので、先入観で物事を決めつけずに何事にも前向きに挑戦していきたいと思います。

私は公私を問わず感情を表に出してしまうタイプで、社内の先輩にも遠慮せずにしっかりと意思表示をすることが多く、時には「言い過ぎてしまったのではないか」と反省することもあります。しかし、先輩方は私の性格の良い面を受け入れて、尊重して下さっており、それが東京センチュリーの社風なのだと感じています。

このプログラムで学んだ「互いを尊重する姿勢」を活かしてフラットに意見を言い合えるような風通しの良い職場を一人でも多くの社員に感じていただき、引き継いでいきたいと思っています。自身の成長だけではなく、まわりの成長も促せる存在となることを理想に描きながら、キャリアや役職にとらわれず本音で意見を交わせる活気ある職場づくりに貢献してまいります。

山川

          

秋葉 仁志(あきば・ひとし)

国内リース事業分野 リース営業推進部門 リース営業統括部
兼 リース営業支援部門 ビジネスアドバイザリー部

外資系金融機関を経て、2015年にキャリア入社。リース営業推進部門 リース営業統括部にて、営業支援や組織開発を担当。2020年にキャリアコンサルタント資格を取得し、メンタリングプログラムの立ち上げから運用までを担う。

山川 浩一(やまかわ・ひろかず)

国内リース事業分野 営業第三部門 情報機器第二部

2016年入社。新卒でスペシャルティ事業分野の金融商品営業部に配属されJOLの販売に従事する。2020年に現部署に異動。国内大手ITベンダーとの協業ビジネスの構築・拡販を担当し、時には本音をぶつけ合いながら熱く業務に取り組んでいる。

板場 晃太郎(いたば・こうたろう)

国内リース事業分野 営業第一部門 法人営業第一部

2021年入社。法人営業第一部にて大手製造業を中心に担当し、リース営業や工場向けの各種ソリューション提案、協業先・パートナーの開拓に携わる。パワーヒッターとして野球部でも活躍中。

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