
日本ラグビーの最高峰とも言える「ジャパンラグビー リーグワン」。全26チームが3つのディビジョンに分かれ上位を目指します。その中のチームの1つが、千葉県浦安市をホストタウンとする「浦安D-Rocks」です。昨季、ディビジョン2で優勝し、見事ディビジョン1に昇格。今シーズンから新たなステージに挑むチームを、東京センチュリーはトップパートナーとして支えています。
今回は、長くスコットランド代表として世界で活躍し、今シーズンからヘッドコーチ(HC)に就任したグレイグ・レイドローさん、東京センチュリー取締役専務執行役員の平崎達也さんの対談。そしてキャプテンである飯沼蓮選手のインタビューをお届けします。スポーツチームと企業の関係がもたらすもの、ラグビーの魅力や楽しみ方についてお聞きしました。
※対談とインタビューの様子はこちらの動画からもご覧いただけます。

浦安D-Rocks クラブハウス外観

浦安D-Rocks クラブハウスエントランス
ステージを新たに挑む、浦安D-Rocksのディビジョン1での戦い

東京センチュリー 取締役 専務執行役員 平崎さん(左)、浦安D-Rocks グレイグ・レイドローHC(右)
——選手、アシスタントコーチを経て、在籍5シーズン目となるレイドローHCから見て、浦安D-Rocksはどんなチームですか?
レイドローHC:若い選手が多くワクワクするようなチームですね。ディビジョン1に初挑戦する今シーズン。自分たちが描くチームの形をポジティブに追い求めて、スキルの高いラグビーを目指しています。そのためにも若手の成長が重要です。私は、選手と一緒になってチームを率いていきたいという思いが強いので、責任感の強い選手の育成を目指し、リーダーシップを育てる環境を整えています。

レイドローHC「自分たちのチームは才能のある選手がそろっています。自信を持ってミスを恐れず
取り組んでいってほしいですね」
——そんな浦安D-Rocksとトップパートナー契約を結んだ背景を教えてください。
平崎:当社は「その挑戦に、力を。」というコーポレートスローガンの下、社員一人ひとりが挑戦しながら、お客さまや取引先の挑戦を支援しています。ですから、新たなステージに進んだ浦安D-Rocksの挑戦も、ぜひ応援したいと考えました。また、浦安D-Rocksを運営するのがNTTグループさんということで、これまでビジネスでもさまざまな分野で共創していますが、スポーツでも一緒に新しいものを生み出していきたいと。
そして、何よりスポーツには素晴らしい力がある。1つのチームを役職員が一緒に応援することで、エンゲージメント向上や士気高揚につながりますし、社内コミュニケーションにも役立ちます。

平崎「実際、試合の翌日には会話が生まれ、今までになかったコミュニケーションが図れています」
人と人とのつながりが、チームの力になる
——スポーツとビジネス、組織づくりで通じるところもあるのではないでしょうか?
平崎:例えば、レイドローHCのような英雄が一人いれば、チームが勝てるというわけではなく、15人が一つの力になってチームを勝利に導く。これは会社も同じで、企業の発展にはチーム力が大切です。ラグビーを通じて、チームワークの大切さを社員にも改めて知ってほしいですね。
レイドローHC:そうですね。最終的にチームをリードするのは「人」ですから、チーム力を高めるために、私は「人」を大切にしています。それは、スポーツでもビジネスでも同じではないでしょうか。「人と人とのつながり」をどれだけ強固なものにできるかを、いつも考えています。
——チームとして、東京センチュリーの皆さんとは、今後どのように関係を深めていきたいですか?
レイドローHC:支援していただくだけではなく、何らかの形で恩返しをしていきたい。そのためにも、まずはチームとして結果を出すことが一番ですが、その他にもいろんな挑戦や施策によって、たくさんの副産物があると思うので、そうした部分も楽しみにしています。

レイドローHC「東京センチュリーさんはもちろん、スポンサー企業の方々と強い関係を築くことは、
私が重要視している点です」
ともに戦い、ともに喜ぶ
——最後に、挑む側、エールを送る側からメッセージをお願いします。
レイドローHC:今シーズン、厳しいスタートとなりましたが、チームのパフォーマンスは着実に上がっています。才能ある選手がそろっているものの、まだうまく発揮しきれていない部分があるので、選手たちには「もっと自信を持とう」と声をかけています。長期的に目指すことは、もちろん優勝です。ディビジョン1に昇格したばかりというところで時間はかかると思いますが、日本人選手、外国人選手、マネジメント、コーチ陣が力を合わせれば、絶対に上にいけるチームだと確信しています。
平崎:リーグワンは世界からプレーヤーやコーチが集まる有数のリーグで、そのトップであるディビジョン1では非常にレベルの高い試合が行われています。レイドローHCを中心に努力して戦って、苦しみの後にともに喜べたらと思います。そして、その戦いぶりを観て、何かを感じ取ってほしいと、社内で5月9日のリーグ最終節の観戦企画を立てています。チームの皆さんの活躍を期待していますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

レイドローHC:「浦安D-Rocksを誇りに思っていただけるようなパフォーマンスを残して、
皆さんとさらに強い関係を築いていきたいと思います」

クラブハウスの様子。TCロゴも掲げられています。

浦安D-Rocks 飯沼 蓮C
——キャプテンとして大切にしていることは何ですか?
飯沼C:ラグビーは、誰でもできる当たり前のことを、誰もできないくらい当たり前にできるチームが強いんだと思います。例えば、落ちているボールをセービングしたり、タックルした後にすぐ起きてセットしたり。シンプルなことにこだわり続け、キャプテンとしてもチームに背中で見せていきたいと思っています。

——先ほどの対談でも、レイドローHCのチームに寄り添う姿勢を感じたのですが、HCとの関係はいかがですか?
飯沼C:ご存じのとおり「日本代表はグレイグ・レイドローにやられた」と言われるほど、ワールドカップで日本の宿敵であるスコットランド代表の元キャプテンです。実際にテレビで見ていた選手がチームメイトとなり、選手時代はいつも優しく気にかけてくれました。プレーで悩んだときにかけられたグレイグHCからの言葉は今も心に残っています。「過去は関係ない、ミスを引きずってしまいがちだけど、過去も感情も切り離して目の前の動作に集中できれば、毎回同じクオリティが出せる」と。今はヘッドコーチとキャプテンの関係ですが、本当に信頼できる人です。

——これからラグビーを楽しみたい方へ、観戦のポイントを教えてください。
飯沼C:ラグビーは15人それぞれが専門職で、私自身、違うポジションをやれと言われてもできません。だからこそ、一人ひとり信頼し合って戦う。役割が違うけれど目指すものは一緒ですから、みんなの力でトライを取りにいったりゴールを守ったりできる。そうした選手の動きを観ていただきたいのと、やっぱり会場で、体と体がぶつかる激しい音やコミュニケーションを取る声を、生で楽しんでほしいですね。

飯沼C:ラグビーはボールを後ろに投げるスポーツですが、背中に目は付いていないので
周りの声を頼りに選手を信頼してボールをつないでいくところが魅力ですね。
——リーグ最終節に向けて、ファンや東京センチュリーの皆さんにメッセージを頂けますか?
飯沼C:応援は、僕たちの大きな支えです。ホームはもちろんアウェーの試合でも、遠方でも雨でも、いつもたくさんのファンの皆さんが来てくださって、その声援が僕たちの力になっています。とても感謝しています。また、スポンサーである東京センチュリーの皆さんのおかげで、日々活動できていることも実感しています。今は率直に苦しい状況ですが、2シーズンかけてやっとディビジョン1のスタートラインに立てたところ。チームがしっかり「コネクト」して信念を貫いて戦えば、必ず結果が付いてくると信じているので、引き続き応援よろしくお願いします。


Greig David Laidlaw(グレイグ・レイドロー)さま
浦安D-Rocks ヘッドコーチ
元スコットランド代表、ポジションはSH(スクラムハーフ)。代表76キャップのうち2015年、2019年のワールドカップを含む39試合でキャプテンを務めたレジェンド。2020年に来日し、浦安D-Rocksの前身「NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安」に加入。選手として3シーズン活躍し2023年に現役引退、チーム再編により発足した浦安D-Rocksのアシスタントコーチに就任。2024-25シーズンからはヘッドコーチとしてチームを率いる。

飯沼 蓮(いいぬま・れん)さま
浦安D-Rocks キャプテン
山梨県出身。ポジションはSH。ラグビー選手だった両親の影響で3歳からラグビーを始め、ラグビー強豪校である日川高校、明治大学に進学。大学4年時にはキャプテンを務めた。2022年、浦安D-Rocksの前身「NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安」に加入。その後、浦安D-Rocks初代キャプテンに任命され3シーズン目を迎える。

平崎 達也(ひらさき‧たつや)
取締役専務執行役員
1990年明治大学卒業後、旧・東京リースに入社。2013年当社経理部長、2017年執行役員 経営企画部長兼経理部長、2022年取締役常務執行役員経営企画部門長兼経理部門長。2024年より取締役専務執行役員経営企画部門長兼経理部門長。東京センチュリーにおける経理、経営企画などの業務執行に携わった豊富な経験と幅広い識見を有する。
※記事の内容、肩書などは掲載当時のものです
おすすめ記事

――TC-Mee+ Women’s Careers「部長との座談会」を開催
2024年12月13日
東京センチュリーでは、2022年度より部…

【Ridgelinez×東京センチュリー】
2024年9月25日
変化の激しい令和の時代において、さまざま…