2025年4月、東京センチュリーの代表取締役社長に就任して早1年。藤原社長は就任直後から、社長直轄の「YMOプロジェクト」を立ち上げ、若手社員を中心に自ら先頭に立ち、変革に向けた取り組みを推し進めてきました。その情熱は 全社変革プロジェクト「TC Compass」へと引き継がれ、本日「中期経営計画2030」とともに、私たちの未来を指し示す「パーパス・ビジョン・バリュー(以下、PVV)」を発表しました。
「第二創業期」のスタートを宣言した藤原社長の、新パーパス「青い地球の未来をつくる」に込めた熱い想いを伺います。

東京センチュリーの新経営理念体系
Purpose(パーパス):青い地球の未来をつくる

――本日、ついに新たなPVVを発表しました。なぜ今、このタイミングで企業理念体系を刷新したのでしょうか。
藤原:新しい時代への転換期に、いま一度「当社がどのような会社を目指すのか」「社会の中でどういう役割を担うのか」を明らかにして、役職員、そしてステークホルダーの皆さんと共有する必要があると考えたからです。
私が1年前に社長に就任した際、当社のポテンシャルの高さを確信する一方で、組織が目指すべき「北極星」が見えにくくなっているのではないか、と感じました。当社は2016年の社名変更で社名から「リース」を取り、「リース」の枠を超えて事業領域を拡大し、この10年間で大きく成長してきました。
しかし、外部環境が大きく変容する中で、私たちの事業領域の拡大そのものが、将来何をする会社になりたいのかという会社の輪郭をあいまいにしてしまったような気がします。それだけに、今後さらなる飛躍を遂げるためには、ありたい姿をPVVで示し、これまでの延長線上にはない成長を目指す「挑戦する組織」へと生まれ変わらなければなりません。まさに今、私たちは「第二創業期」にあります。だからこそ、このタイミングで、私たちの存在意義を再定義する必要があったのです。
――経営の根幹に「パーパス」を据えましたが、そこに込めた意図は何でしょうか?
藤原:自分が何のために働いているのか、また、自分が働いている会社は社会にどう役に立っているのか、この存在意義や使命感を示すのがパーパスです。社員ひとり一人が楽しくワクワクしながら挑戦に向き合うことで、それが最終的に企業価値向上の大きなチカラになります。その根幹を形づくるPVVを改めて見直し、さらに共有・浸透させていきたいと考えています。
今回策定した「青い地球の未来をつくる」というパーパス。これは決して、単なるきれいごとやスローガンに終わらせるつもりはありません。私は本気でこの言葉を私たちのビジネスのど真ん中に据え、成長の原動力にする覚悟です。
――「青い地球」という言葉には、非常に強い意志を感じます。
藤原:私たちは今、世界共通の気候変動や地政学リスク、AI・デジタル革命に加え、日本が直面する人口減少など、複雑で多様な課題を抱える時代の転換点に向き合っています。その意味でもこれまで掲げてきた「循環型経済社会」という言葉だけでは、捉えられなくなっています。
地球環境の保護だけでなく、当社の強みを発揮しパートナー企業と一致団結して、地球そのものが抱えるグローバルな社会課題を解決する起点となる。100年後の未来も、普遍的に存在する「青い地球」をつくることこそが、私たちの使命なのです。「青」には、当社のアイデンティティや、果敢なベンチャー精神、そして一流の優良企業であり続けるという誓いを込めました。
Vision(ビジョン):地球規模の課題を解決に導く ‟永遠のベンチャー企業”

――ビジョンに「地球」という言葉が再び登場しますね。
藤原:ビジョンは、メガトレンドや社会課題を⾒据えた、私たちの「10年後にありたい姿」を具体化したものです。パーパスが「私たちが存在する意義」という普遍的で壮⼤な使命であるのに対し、ビジョンはその使命を果たすために、10年後の未来において私たちがどのような存在でありたいかを定めた、より実践的な事業指針です。
あえてパーパスと同じ「地球」という⾔葉を重ねたのは、私たちのあらゆる事業戦略が、最終的には地球規模の課題解決に直結しているということを、再認識し、社員ひとり⼀⼈が⽬の前の仕事をこなすだけではなく、⾃分たちの仕事が地球規模の社会課題解決につながっているのかを改めて明確に共有したいと考えたからです。

――1兆円企業でありながら「ベンチャー企業」と名乗ることへの驚きの声もあります。
藤原:当社は、社会的なイノベーションを起こす起点となるべき存在です。銀行にはできない、商社はやらないようなニッチな領域で、エッジを立てて存在感を発揮し勝負していくためには、「現状に満足せずに、常に未知の領域へ踏み出し、飽くなき挑戦を続けるベンチャー精神」が不可欠です。大企業としての安定感という「盾」を持ちながら、スタートアップ企業が持つようなスピード感とマインドセットを忘れない。10年後も、その先も、「社員がいきいきとワクワクして働ける企業」であり続けたい。その不変の決意を「永遠の」という言葉に込めています。
Values(バリュー):「挑戦」・「共創」・「信頼」
――3つのバリューに込められた想いを教えてください。
藤原:これらは、社員⼀⼈ひとりが迷ったときに⽴ち返るべき「⾏動基準」です。
①挑戦:私は、「成功の反対は失敗ではなく挑戦しないこと」だと考えています。地球や社会の課題解決のために、たとえ困難なことであっても熱意を持って果敢に「挑戦」する気概を大切にしてほしいと思います。
②共創:「ひとりではできないことも仲間と一緒なら成し遂げられること」が必ずあります。複雑かつ多様な課題解決に向けて、組織の壁を越えてパートナー企業と知恵を結集して「共創」し、新たなビジネスを構築する重要性を胸に刻んでほしいと思います。
③信頼:「目に見えない信頼こそがビジネスの礎であり、目に見える成果につながる」と信じています。ひとつ一つのプロセスと成果を積み上げて、社会とお客さまからの信頼に勝ることこそ、ブランド価値の原点であることと肝に銘じてまいります。
このバリューを体現した社員が正しく報われるよう、2026年7月より正式運用を開始する「新人事制度」とも連動させていきます。もちろん評価や報酬も大切ですが、それ以上に「自分はどうありたいか」「どんな挑戦をしたいか」という、皆さんの志を会社として全力で支えていきたい。その想いをこのバリューに込めています。

教えて藤原社長!新PVV 深堀Q&A
――Q:パーパスとして「社会課題解決」を掲げる企業は多いですが、東京センチュリーにおいて利益追求とパーパスの追求をどのように両立させていくのでしょうか。

藤原社長
道徳経済合一の理念を大切にしていきます。営利企業として持続的な利益を求めることは当然ですが、『儲かることは何でもやる』という道は選びません。私たちの判断基準は明確です。迷ったときは常に『そのビジネスは我々のパーパスを体現しているか?』を自問します。経営層から現場の社員一人ひとりに至るまで、パーパスを「自分事」として捉え、自律的に正しい判断ができるようになること。それこそが、私が理想とする組織の姿です。社会の要請に応え、誇りを持てる仕事の積み重ねが、結果として持続的な企業価値の向上につながると確信しています。
――Q:多角的な事業ポートフォリオを持つ当社が、一つのパーパスの下で真のシナジーを発揮するための鍵は何でしょうか?
常に「全社的見地」を持ちましょう。そのための組織体制から人事交流や評価の仕組みまでを、部門の部分最適から会社の全体最適に変えていきます。その上で、担当領域の壁を越え、何を見直し、何を止めるべきか。経営メンバーが率直に意見をぶつけ合い、共通認識を醸成していくことで、東京センチュリーという一つの有機体として、より複雑な社会課題の解決に挑みます。

藤原社長
――Q:藤原社長のマイパーパスを教えてください。

藤原社長
「マイパーパス」とは、会社の存在意義と、自分自身の価値観や「仕事を通じて成し遂げたい志」を重ね合わせたものです。社員一人ひとりにもこのマイパーパスを持ってほしいと願っています。会社が示す「北極星」を目指すプロセスに、自分なりの意味を見いだすことができれば、日々の仕事は自らを突き動かす「ワクワクするような挑戦」へと変わるはずです。
私自身のマイパーパスは、自分以外の「誰かのために」です。自己実現は自己満足からは成しえないと思っています。‟自分以外の誰か”は、家族・友人・会社の仲間といった身近な人から、いまは見知らぬ人、これから出会う人々まで広がり、近隣から地域、日本全体、そして世界中の人々に広がっていきます。そうした人々からひとりでも多くの方に「ありがとう」と言ってもらえる。そのことが生きがいとなり、私たちの生活や仕事を充実したものにしてくれると信じています。

藤原 弘治(ふじわら・こうじ)
東京センチュリー株式会社 代表取締役社長
株式会社みずほ銀行の取締役頭取(代表取締役)等を歴任し、2024年6月 当社社外取締役に就任、2025年4月 当社代表取締役社長(現任)。金融機関の経営者として長く企業経営に携わった経験と幅広い識見を有する。
※記事の内容、肩書きは掲載当時のものです。
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