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充電難⺠のEVユーザーは約4割?! ハード×ソフト×デザインでEV充電の常識を変えるプラゴの挑戦

2024年4月5日

EVの普及に⽋かすことができない充電設備。EV充電器の開発という枠を超え、ユーザー⽬線による充電体験を追求し続ける株式会社プラゴ(以下「プラゴ」)は、2023年1⽉に東京センチュリーと資本業務提携を締結。新しい社会インフラの実装というゴールを⽬指し、スピード感のある事業を展開しています。今回は、プラゴの代表取締役 ⼤川 直樹さまのインタビューと、パートナーとして共に事業を推進する4名の座談会をお届けします。

EV充電の常識を変える、充電体験のデザインとは?

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株式会社プラゴ ⼤川社⻑:新オフィスエントランス前にて

 

――初めに、株式会社プラゴのビジネスについて教えてください。

大川社長(以下、敬称略):私たちはEV充電設備の開発から販売を⾏う企業として2018年7⽉に創業しました。もともと家業としてモビリティ業界に⾝を置く中で、電動化に向かう流れを強く感じていました。しかし、普及に⽋かせない充電設備を⾒ると、数が⾜りないのはもちろんのこと、ユーザー⽬線での使いやすいサービスの提供や選択肢がまだまだ追いついていなかったため、この領域で社会貢献したいと考え、参⼊を決めました。単に充電設備の数を増やすだけではなく、「充電体験をデザインする」というコンセプトを重視し、事業を展開しています。

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プラゴ普通充電器

――「充電体験をデザインする」とは、どういう考え方なのでしょうか?

⼤川:EVユーザーからすれば、例えば「充電設備がどこにあるのかわからない」「充電設備がすぐに利⽤できるか、順番待ちをしているかわからない」「そもそも使い⽅がわからない」といった不安が常に付きまといます。私たちは充電設備の検索機能や予約システムなどを搭載した独⾃開発のアプリを提供することでこうした課題を解決し、EVの普及につながる快適なEVカーライフをサポートするための包括的なビジネスモデルを強みとしています。

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⼤川社⻑「極論を申し上げると ”充電時間のデザインも含めて、体感充電時間をゼロに近づけていく”

サービス設計をしていきたいと思っています」

――プラゴのEV充電設備はどのような場所に設置されているのですか?

大川:第1号機となりました茨城県のゴルフ場への設置を皮切りに、ホテルや商業施設などへの設置を進めています。戸建てであれ集合住宅であれ「一家に一基」のレベルでEV充電設備が普及するまでにはまだまだ時間がかかります。EVの利用状況を調査すると、自宅に充電設備がなく日常的な充電機会を確保できていない、充電しそびれる可能性のある「充電難民」と呼ばれるEVユーザーは、都市部でおよそ4割に上るということが分かりました。

そこで今、注力しているのは「一家に一基」の代替となるような、日常圏内にある商業施設などでのEV充電設備の拡充です。買い物や食事ついでに、充電を生活ルーティンにしやすい場所を増やしています。そのほか、観光の合間に充電をして移動するといった、宿泊施設やレジャー施設など外出先の「目的地」で行う充電のサポートもしています。充電時間を有意義に活用できることは、EVユーザーの方々の満足度だけではなく、各種施設の方々からも新規顧客の集客やリピート率の向上につながると高い評価をいただいています。




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EVユーザーの実態調査

 

パートナーの方々と共に、新しい社会インフラを提供するリーディングカンパニーへ

――海外を含め、EV市場全般の現状をどう認識していますか?

大川:欧米ではEV充電設備を「開発する」「設置して運用する」の各フェーズで、多くのスタートアップ企業が参入しており、その事業展開を自動車メーカー、石油会社、電力会社などがバックアップする、といった一連の流れがすでに確立されています。
中国も、EV推進はもはや国策と感じられるほどの力の入れようです。日本のEV市場が後れを取っている現実は否定できません。

しかし、国内自動車メーカーのEV開発スピードは日を追うごとに加速しており、政府は2030年までのEV充電設備の設置目標を15万基から30万口に引き上げ、補助金の拡充施策を打ち出すなど、機運の高まりを感じています。国内のEV充電設備は現在3万口ほど。2030年までに30万口という目標達成に少しでも貢献できるよう、充電体験のクオリティを追求することを大方針に、必要とされる場所に効果的に設置を進めることで、量と質を両立させていきたいですね。

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大川社長「EV充電体験のクオリティを上げることでユーザーの皆さまにご利用いただき、それがEVや充電器の普及につながるといった

エコシステムの循環を実現していきたいですね」




――ありがとうございました。最後に今後の事業展望を教えてください。

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大川

EV充電設備の普及は当然ながらEVやPHEVそのものの普及が前提です。EVとPHEVの普及率はここ数年にわたって上昇カーブを描いてはいるものの、新⾞販売台数の割合で⾔えば、わずか1%を超えた程度です。

市場全体をさらに活性化するための取り組みとして、ホワイトレーベル(※)によるEV充電設備とアプリの提供など、企業に向けたサービス事業も展開しています。プラゴでは⾃動⾞メーカーと連携し、EV購⼊を促進するためのプロモーション活動をこの3⽉よりスタートしました。


EVや充電設備は持続的な社会の実現に⽋かせませんが、われわれだけではこの新しい社会インフラの実装は不可能です。東京センチュリーをはじめ、充電設備の設置先の施設さま、商業施設さま、飲⾷店さま、モビリティ関連企業さまなど、多くのパートナーの⽅々に私たちのビジネスモデルを共感いただきながら、共に未来につながるインフラを社会実装していくためのチャレンジを、これからも続けてまいります。

(※)ホワイトレーベル…開発‧製造した製品やサービスの提供に当たり、提供先の企業が⾃社ブランドとして展開できるように汎⽤的にデザインされたもの。


 

【関連記事】EV普及のカギは周辺ビジネスにあり!東京センチュリーが取り組むEV市場のバリューチェーン強化に迫る



大川社長へのインタビューに続き、プラゴと東京センチュリーの資本業務提携に至る経緯や協業による事業展開について、プラゴ佐々木さま・波田さま、東京センチュリー 鈴木さん・渡邊さんの4名による座談会をお届けします。



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左から プラゴ 佐々⽊さま‧波⽥さま、東京センチュリー 鈴⽊さん‧渡邊さん




景観に配慮したEV充電設備のデザインとアプリのクオリティの高さが協業の決め手

――両社の資本業務提携の経緯について教えていただけますでしょうか?

プラゴ 佐々木さま(以下、敬称略):プラゴはスタートアップ企業ですので、ファイナンス面の懸念はEV充電設備やアプリの開発と同列の課題という認識が創業当初からありました。パートナーを模索する中で、モビリティ関連の知見が豊富な企業として、東京センチュリーさまをご紹介いただいたことが協業の起点です。

最初にお会いしたのは2022年10月でしたね。そこから今回の出資ラウンド期限まで実質2か月ほどとかなり速いスピードで進めていただいたと思います。改めてお聞きしますが、出資いただいた一番の決め手は何だったのでしょうか?

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佐々⽊さま「パートナー企業の皆さまにわれわれのビジネスモデルに共感いただきながら事業を進めていく、

共創することが経営⽅針の根底にあります」

鈴木:相当速い展開でしたよね。⼊社後いきなりの垂直⽴ち上げでした。今回の出資ラウンドはアーリーステージでの投資と期限まで実質2カ⽉ということもあり、スピードを意識して出資検討を進めました。東京センチュリーのオートモビリティ関連の事業展開において、「EVの普及」とそのための「EV充電設備の普及」、そしてバッテリーの再利⽤などの「リースアップ後の出⼝戦略」の3つは、かねてから重要視するバリューチェーンの構成要素でした。その⼀つを担うプラゴさまと⼊社後すぐに出会えたことは、⾮常にラッキーであり、かつ⼤きな出来事でした。

加えて、私個⼈としてはプラゴさまが提供するEV充電設備のデザインも⼤きな判断材料でした。「景観に溶け込む⽊⽬調の特徴あるデザインと使い勝⼿の良い予約アプリは、カーライフに特別のこだわりを持つユーザーの⽅々にもきっと受け⼊れられる」と感じたことが、⼤きかったですね。

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鈴⽊「東京センチュリーに⼊社後、初めてお会いした企業さまがプラゴの⼤川社⻑と佐々⽊さまでしたので

⾮常に思い⼊れがあります。当時のことは、今でもはっきりと記憶に残っています」

EV充電体験をより良いものに。設備の設置には何が求められるのか?

――締結後の協業について教えてください。

プラゴ 波⽥さま(以下、敬称略):福利厚⽣サービスを展開するベネフィット‧ワンさまへのご提案が第1号案件でした。⼤⼿⾃動⾞メーカーさまを含めて複数の企業さまへの提案も進⾏中で、EV充電設備を設置するに当たっての実務⾯におけるノウハウの蓄積にもつながっています。

渡邊:充電器導⼊の⽬的や使い⽅、使⽤場所はさまざまなケースが想定されます。普通充電器で⼗分か、急速充電器が必要か、施⼯条件、アプリケーションの設定などのご要件は、実際にお話を伺うとお客さまごとに千差万別です。波⽥さまや協⼒会社さまと共に数々の苦労を重ねましたが、今後の協業展開に役⽴つ知⾒が得られたとポジティブに解釈しています。本件を経て、EV充電設備の運⽤において設置先の企業さまや施設の⽅々がどのような課題や要望をお持ちなのか、どうしたらご満⾜いただけるのかを知ることができ、今後の提案時の選択の引き出しが増えたと実感しています。



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ベネフィット‧ワン松⼭BPOセンターでの充電器設置時の様⼦:左から東京センチュリー井上さん、
ベネフィット‧ワン⽊本さま、東京センチュリー 渡邊さん、鈴⽊さん

――現場に携わる立場として、協業のメリットをどのように感じていますか?

プラゴ 波⽥:プラゴの⼈員は今でこそ50⼈近いメンバーがおりますが、締結当時は20名に満たない規模でした。また、企業としての歴史がまだ浅いこともあり、事業展開における外部との接点づくりが難しかったことは否定できません。名だたる企業さまへ提案の機会を得られたことは、協業による⼤きなメリットだと感じています。

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波⽥さま「⽇々ご利⽤いただく中で、改善を重ねユーザー体験の向上を⾏っています。
アプリ登録の不要なQRコード決済もお客さまからのご要望から実装に⾄りました」

渡邊:私たちはモノを持ち合わせていませんので、設備投資を検討されているお客さまからのご要望にお応えするには、メーカーや販売会社、サービス事業者さまと⼀緒にご提案を進めていく必要があります。プラゴさまは充電器の開発‧販売からアプリのご提供までを⼀気通貫で提供できる事業者さまですので、協業によって今後もさまざまなビジネスモデルの構築につながるのではないかと期待しています。

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渡邊「ご紹介して終わりではなく、その先の広がりがあってこそ、スタートアップであるプラゴさまとご⼀緒する意味があると感じています。

先を⾒据えて協業を加速させていきたいですね」


 
 

互いの強みを⽣かしながら、環境への貢献も模索する

――これからの事業展開において互いに求めることは何ですか?



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プラゴ 波田

私たちプラゴは持続可能な社会を形成するために必要な、EV充電設備という社会インフラの実装につながる事業を展開しています。東京センチュリーさまとの協業によってさらにパートナー企業さまとの輪が広がり、事業を加速させることができれば、お互いにとって本望だと思っています。

プラゴさまは他社にまねできないモノとサービスを有しており、東京センチュリーはそれらを具現化する事業スキームを持ち合わせています。両社の強みを⽣かしながら、お客さまごとに異なるオーダーにさらにお応えし続けたいです。

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渡邊

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プラゴ 佐々⽊

プラゴの事業は、EV充電設備を設置してからが始まりです。ユーザーの⽅々の体験に基づき、充電体験のクオリティを上げていくことで、パートナー企業さまと共に事例を積み重ね、社会インフラとしての貢献と組織の成⻑が両⽴されるような展開が続くことを⼼から願っています。

レンタカービジネスやオートリースなど、東京センチュリーにはモビリティ関連事業の実績がすでに多くあり、太陽光発電をはじめとした環境貢献事業も積極的に展開しています。そしてプラゴさまは、EV充電において太陽光や⾵⼒による再⽣可能エネルギー由来の電⼒供給を証明することができる国内初の「グリーン充電™」という取り組みを推進しています。
EV充電は電⼒で「⾞を⾛らせる」だけにとどまらず、余剰電⼒を家庭や施設に「還元する」といった電⼒供給源としての可能性も⼤いに考えられますので、EVの普及に向けてEV充電サービスの社会インフラを整備し確⽴していくためにも互いに情報を共有しながら、未来を⾒据えたさらなる発展を共に模索していきたいと思います。

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鈴⽊




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⼤川 直樹(おおかわ‧なおき)さま

株式会社プラゴ 代表取締役

2002年株式会社電通に⼊社。通信事業者のマーケティング部⾨を経て、2007年、⼦会社の株式会社インタラクティブ‧プログラム‧ガイド(現IPG)に出向し、放送通信融合に係る新規事業を推進。2010年、家業である⼤川精螺⼯業株式会社に⼊社、メキシコでの現地法⼈⽴ち上げなどを経て、2018年、代表取締役着任。同年7⽉、株式会社プラゴを創業。2021年に⼤川精螺⼯業株式会社の代表取締役を退任し、株式会社プラゴの経営に専念。

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佐々⽊ 真⼀(ささき‧しんいち)さま

株式会社プラゴ コーポレートユニット シニアマネジャー

2021年4⽉⼊社。事業を本格始動するプラゴにおいて、財務‧経理‧⼈事採⽤に関わる業務の⽴ち上げに従事。東京センチュリーとの資本業務提携を推進した。事業拡⼤に伴い、現在は⼈事採⽤、経理を担当する。

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波⽥ 雄樹(はだ‧ゆうき)さま

株式会社プラゴ 新規開拓セールスグループ

2023年4⽉⼊社。充電器設置に関するセールス業務に従事。⼤⼿⼩売業をはじめとするパートナー様との連携による設置拡⼤や、販売代理店業務を推進。

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鈴⽊ 康平(すずき‧こうへい)

東京センチュリー株式会社 次世代オートモビリティ部 担当部⻑

⼤⼿⾃動⾞メーカーにて技術者として⼊社しEV開発に従事。その後、海外マーケティングやグローバルの商品戦略のキャリアを積み、⾃動⾞メーカー系商社の経営戦略を経て、2022年10⽉にキャリア採⽤にて⼊社。現在、次世代オートモビリティ部にてEV充電サービスや⾃動運転といったオートモビリティ分野の新規事業創出を進めている。

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渡邊 裕紀⼦(わたなべ‧ゆきこ)

東京センチュリー株式会社 ⾸都圏営業第三部

2015年⼊社。新卒で⾸都圏営業第五部に配属され、主に港区のサービス業(宝飾‧アパレル業、機材レンタル業)や⼤⼿法律事務所などの顧客を担当。2020年に⾸都圏営業第三部へ異動。新宿エリアで上場企業から⾮上場の中⼩企業の顧客を担当。銀⾏やリース物件のサプライヤーとも情報交換を⾏う。

※記事の内容、肩書きは掲載当時のものです。


















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