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NCS南千住整備センターに潜入!「お客さまの車を止めない」ための車両メンテナンス(予防整備)とは?

2026年2月20日

東京センチュリーのグループ会社であり、業界トップクラスの総合オートリースサービスを提供する日本カーソリューションズ株式会社(以下、NCS)。NCSでは、東京センチュリーやNTTとの連携によって、蓄積されたデータをもとにした「予防整備」や、環境負荷低減に向けたリサイクル部品の活用などに取り組んでいます。こうした活動の重要拠点となっているのが、南千住整備センターです。「お客さまの車を止めない」というパーパスを掲げ、細やかな車両メンテナンスを日々実施している同センター。この記事では、ツアー形式で整備センターでの取り組みを紹介するほか、NCS 南千住整整備センター長の矢作さんやサービス推進部長 小野寺さんへのインタビューを通して車両整備にかける思いを掘り下げていきます。

 

NCS南千住整備センターツアーの動画を公開しています。ぜひこちらよりご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

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整備センターTour1:南千住整備センターとは? 

NCSの南千住整備センターは、年間およそ7,000台の車両を扱う整備拠点です。NCSが契約している法人リース車両のほか、個人の方の車両も取り扱っています。実際にどのような設備を使ってメンテナンスを行っているのか、矢作整備センター長が案内していきます。

 

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南千住整備センター外観

 

 

 

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整備センターTour2:特殊車両にも対応可能な大型リフト 

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特殊車両の整備の様子

 

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矢作センター長(以下、矢作)

まずは、整備用に車両を持ち上げるリフトです。4トンリフトが3基、3トンが1基、2.5トンが1基設置されています。このセンターでは、緊急車両等の「特殊車両」を数多く扱っており、一般的な3トンだけでなく、4トン仕様のリフトを取り揃えています。一般車両から特殊車両まで幅広く対応できるのは当センターの強みです。

 

 

 

 

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整備センターTour3:最新性能のタイヤチェンジャー・タイヤバランサー

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タイヤチェンジャーを使用したタイヤ交換の様子

 

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矢作

車両メンテナンスの中でも特に多いのが、タイヤ交換にまつわる作業です。「タイヤチェンジャー」は最新型を導入しており、近年増えている大型サイズのタイヤにも対応できるようにしています。

 

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矢作

タイヤが回転する際のバランスを確認する「タイヤバランサー」も最新機器を使用しています。最新性能の機器を導入することで快適な作業環境を目指しています。

 

 

 

 

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整備センターTour4:“確かな整備”を支える、Bluetoothトルクレンチ

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矢作

タイヤを車体に取り付ける作業では、Bluetoothトルクレンチ(※1)を活用しています。トルクレンチのセンサーとスマートフォンを連動し、適正にホイールナットが締め付けられているか、画面に表示される測定値から判断できるものとなっています。

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矢作

デジタルの活用によって作業品質を“見える化”することで、勘や経験から脱却し、より確かな整備を行えるよう努めています。作業履歴も記録されるため、お客さまの安心や信頼にもつながっています。

 

 

 

(※1)Bluetoothトルクレンチ:規定値で確実なタイヤの締め付けを行い、Bluetoothで作業データの自動記録を行うトルクレンチ。

 

 

 

 

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整備センターTour5:OBD診断で電子系の故障をチェック

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矢作

現代の車は多数の電子制御装置が内蔵されているため、目に見えない部分のシステムの故障を検知するOBD診断(※2)が欠かせません。車両に専用の診断機を接続し、電子系の異常や故障の有無を確認していきます。OBDの検査は義務化が進んでおり、このセンターでも重要な工程になっています。過去の故障履歴も記録されるので、その情報をもとに将来の異常予測もチェックしています。

 

 

 

(※2) OBD診断(車載式故障診断):車両の電子制御情報を読み取り、故障の兆候や異常を的確に把握するための診断。

 

 

 

 

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整備センターTour6:安心・安全の最後の砦。完成検査ライン

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矢作

整備が完了した車両は、最終工程の完成検査ラインに移行します。ここではブレーキやライト、排ガスや騒音などの項目をテストし、国が定める保安基準に適合しているか確認していきます。当センターでは、自動で計測結果を表示するシステムが導入されており、20分ほどで一連の検査が完了します。基準を満たすのはもちろん、より理想的な数値になるよう、最後まで細かな調整を行います。

 

 

 

 

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整備センターTour7:循環型整備に貢献する、ソーラー街路灯

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矢作

日没後は、太陽光エネルギーを活用したソーラー街路灯が整備エリアを明るく照らし、安全に作業することができます。このソーラー街路灯は、EV(電気自動車)で使われた中古バッテリーをリサイクルして活用した製品。開発したMIRAI-LABO株式会社は、東京センチュリーと資本業務提携を結んでいます。同社は環境改善の技術を用いて持続可能な社会の実現を目指しており、NCSや東京センチュリーとともにEVやバッテリーの循環型バリューチェーンの構築に取り組んでいます。

 

 

 

このような設備を活用し、多数の車両メンテナンスを手掛ける南千住整備センター。ここからは、矢作整備センター長に「お客さまの車を止めない」というパーパスにかける思い、それを実現するための取り組みについて伺います。

 

 

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サービス推進部 矢作整備センター長

 

 

 

私たちの整備が「お客さまの仕事に影響する」という責任感

ーー南千住整備センターでは「お客さまの車を止めない」というパーパスを掲げています。どのような意味が込められているのでしょうか。

 

矢作:当センターでは業務用の車両を多数扱っており、これらの車両が使用できなくなればお客さまの仕事に直接影響が出ます。また、私たち整備士への信頼も大きく損なわれかねません。そこで「お客さまの車を止めない」というパーパスを掲げ、日々さまざまな取り組みを行っています。

 

ーー具体的にどのような取り組みをされていますか。

 

矢作:私たちが力を入れているのが「予防整備」です。予防整備とは、故障が起きる前に部品交換や修繕などを先回りして行うものです。

 

具体的には、蓄積されたメンテナンスデータをもとに、これまでの整備履歴から不具合が起きる傾向を把握し、将来を予測しています。その上でウイークポイントを予防的に対処し、「止まらない車」を実現しています。

 

ーーどのようにデータから将来を予測していくのでしょうか。

 

矢作:NCSでは多くの車両を扱っていますが、車種ごとに走行距離に応じて故障の箇所やタイミングに一定の傾向が見られることが分かりました。あるいは、異なる車種でも同じ部品を使用していることがあり、過去データの分析から部品ごとの故障傾向をつかめることもあります。これらをもとに、当センターに入庫した車両は、故障が起きやすい走行距離に到達する前に当該部品を交換するようにしています。

 

ーーセンター長として、これからの目標や重視していきたいことを教えてください。

 

矢作:今後も「お客さまの車を止めない」というパーパスを軸に、予防整備・技術力向上・お客さま対応力の強化を進めていきます。設備の維持管理、人材の確保、そして目まぐるしく変化する法令の遵守は常に意識すべきであり、進化する車両技術への対応も重要です。これら全てをバランスよく進めることで、お客さまはもちろん、NCSの事業全体にも貢献していきたいと考えています。

 

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矢作「人材確保は、自動車整備業界における喫緊の課題です。ミスが起きても一人の責任にせず、全員で解決策を考えるなど、

風通しの良い職場づくりやスタッフの満足度向上に取り組んでいます。」

 

 

 

南千住整備センターは、NCSの整備センターの中核として、さまざまな知見やノウハウを全国の提携整備工場へと発信していく“情報発信基地”の役割も担っています。それらを統括している、NCSサービス推進部の小野寺部長にもお話を伺いました。

 

  

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サービス推進部 小野寺部長

 

 

全国の整備工場に「有益な情報」を届ける

ーーサービス推進部はどのような役割を担っているのでしょうか。

 

小野寺部長(以下、小野寺):サービス推進部では車両のメンテナンス業務全般を管轄しており、特に注力しているのが、メンテナンス品質向上および整備作業の効率化に向けた企画や施策の立案です。

 

整備品質の向上が期待できる工具や部品の検証、あるいは整備工場さまにおける社内教育や人材採用などの課題に対する施策を考案するなど、NCSが持つ1万6,000の提携整備工場(以下、提携工場)に有益な情報を届けるよう努めています。それにより、日本の交通インフラに関わる整備工場を支援していくことが当部の重要な役割です。

 

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社員研修の様子

 

 

ーーどのような情報を発信しているのでしょうか。

 

小野寺:たとえば新たな工具で画期的なものが見つかれば、この整備センターで先んじて使用し、効果を検証した上で提携工場に紹介します。整備工場様にとって、新たな工具や制度の導入は簡単ではありません。私たちが身をもって経験したものを発信することで、確かな情報をもとに整備を進められるようになります。

 

また、整備センターでは、提携工場の方を招いて最先端かつ専門的なノウハウを学ぶ場として、技術研修会を毎年開催しています。例えば、2024年はEV関連の研修を中心に、2025年は車両のトラブルシューティングを主題とした内容で実施しました。

 

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小野寺「自動運転やEVをはじめ、新たな技術が次々に導入されています。それらのノウハウを各工場が単体で蓄積していくのは

簡単ではありません。整備センターでノウハウを培い発信していくことが重要だと考えています。」

 

 

 

ーー今後の目標を教えてください。

 

小野寺:人材不足や経営難に直面する整備工場は増えており、自動車産業の未来を考える上で憂慮すべき状況となっています。この課題は、当社だけで解決できるものではありません。他の自動車関連企業と協力して、整備工場の支援策や持続的な経営の仕組みを構築していきたいと考えています。

 

最後に、お客さまに車両メンテナンスの重要性を伝えていくことも重要な役割だと感じています。たとえば仕事用に当社のリース車両を使われている方には、始業前点検の実施を推奨しています。車両の状態を使用前に確認するだけでも、故障の防止、安全走行につながります。そうした形で、安全な交通インフラの実現に貢献してまいります。

 

 

 

 

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矢作 勇次(やはぎ・ゆうじ)

日本カーソリューションズ株式会社 サービス推進部 整備センター長

自動車整備の専門学校を卒業後、都内の自動車ディーラーのメカニックを経て東京ガスオートサービスへ転職。リース車両のメンテナンスに携わる。その後、企業統合によりNCSへ入社。現在は整備センター長として勤務。指定自動車整備事業における主任技術者を務めている。

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小野寺 克明(おのでら・かつあき)

日本カーソリューションズ株式会社 サービス推進部 部長

1996年4月入社。オートリース業界に約30年従事し、そのうち20年ほどは営業を担当。その後、営業事務や社内業務のBPO推進など、多岐にわたる業務を経験。約2年前からサービス推進部に在籍し、現在は部長を務める。



※記事の内容、肩書きは掲載当時のものです。

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