2022年2月、「ホテルインディゴ軽井沢」がオープン。世界中にホテルブランドを展開するIHGホテルズ&リゾーツとの協業により、東京センチュリーが初めてホテル経営を手がけるプロジェクトです。
ホテルの概要や、軽井沢という歴史ある土地でホテルを経営することへの想い、東京センチュリーの不動産事業の展望などについて、本プロジェクトを推進する不動産ファイナンス第一部 中村怜史次長とホテルインディゴ軽井沢の原めぐみ総支配人にお話を聞きました。
軽井沢の歴史と文化を体現する、唯一無二のホテルを目指して
浅間山が育む大自然をバックグラウンドに独自の文化や芸術を育んできた、日本を代表する国際リゾート地、軽井沢。別荘地として古くから知られる土地ですが、近年は働き方の多様化等に伴い、首都圏からの移住者や二拠点生活者も増えるなど、再び注目が高まっているエリアです。
そんな軽井沢を舞台に、東京センチュリーはIHGホテルズ&リゾーツと共に「ホテルインディゴ軽井沢」(以下、当ホテル)を開業しました。
"ホテルインディゴ"はIHGホテルズ&リゾーツが世界中に展開するブランドの一つですが、原総支配人は、そのコンセプトと軽井沢という土地への想いを次のように語ります。
「ホテルインディゴはその土地ごとの文化や歴史を取り入れながら、地元の魅力を大いに反映した"ネイバーフッドストーリー"を提供することを掲げたブランドです。軽井沢は国内有数の別荘地として、西洋の文化や芸術を取り込みながら、独自の発展を遂げてきたエリア。ブランドコンセプトと非常に親和性が高い場所です。軽井沢ならではの自然、歴史、文化を施設やサービスの細部にまで落とし込み、ここでしか味わえない宿泊体験を提供しています」
その言葉通り、館内には軽井沢の魅力を表現したさまざまな趣向が凝らされています。木材をふんだんに使用したスタイリッシュなエントランスを抜けてロビーラウンジにたどり着くと、ゲストをまず出迎えてくれるのが、かがり火の灯った大きな暖炉。軽井沢の別荘文化を象徴するような場所です。
吹き抜けの開放感あるオールデイダイニング「KAGARIBI」では、軽井沢で採れた地野菜や、信州産ポークといった地元食材を薪の炎で調理したフードメニューを提供。四季折々の軽井沢の食材に舌鼓を打ちながら、楽しさと癒しにあふれた時間を楽しむことができます。
客室には軽井沢の文化や大自然からインスピレーションを受けたデザインが施されており、スタイリッシュでありながら、ゆったりと心地よい別荘空間を演出。地元アーティストの作品を取り入れたホテル内のアートワークを目にすると、さながらミュージアムに宿泊しているかのような印象も受けます。
加えて、露天風呂付きの炭酸泉大浴場や充実したスパ施設、木製のトレーニングマシーンを配したフィットネスセンターなど、充実した設備の数々がゲストのリゾート気分を高めます。
地域を巻き込み、魅力を引き出す"地元ファースト"なホテル開発を目指して
当ホテルは、東京センチュリーにおけるホテル開発の第二弾案件にあたります。第一弾(ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ)では、ホテルの経営会社に対して東京センチュリーが土地と建物を貸借するスキームであったため、経営にまで携わるのは今回が初めての挑戦です。
プロジェクトを推進する中村は、軽井沢の"外"から来た事業者として、何よりも気をつけていたことがあると語ります。
「軽井沢という素晴らしい土地の魅力を最大限活かすためにも、地元との関わり方やコミュニケーションを最重要視して開発を進めました。長く愛されるホテルを目指し、自治体や地元の方々とじっくり時間をかけコミュニケーションを積み重ねてきました」
地域との丁寧なコミュニケーションに加えて"地域経済の活性化"も本プロジェクトが目指すことのひとつ。ホテルインディゴのコンセプトである"ネイバーフッドストーリー"を体現するためにも、軽井沢の魅力を深く知る地元スタッフの雇用を増やしつつ、地元企業も巻き込みながら、地域とのつながりを今後さらに深めていく方針だといいます。
また、自然豊かな軽井沢でホテル運営を行う上では、自然保護やSDGsへの貢献といった観点も重要なポイント。ホテルの建材には伐採期を迎えた長野県のカラマツを使用。木造を主体構造にすることによって、炭素放出量の抑制にも大きく貢献しつつ、ホテルの建設地に生育していた木々はできる限り伐採をせず移植を行うなど、環境に配慮したサステナブルなホテル開発を行うことにもこだわりました。
ホテル経営から得られる知見を、今後の不動産事業へ存分に活かす
土地や建物といったハード面に投資するだけでなく、サービスなども含めたソフト面の提供にまで深く関わることで、お客さまにより魅力的な体験を提供したい。東京センチュリーがホテル経営に乗り出した背景には、そのような想いもあります。
重要なのは経営部分にまで深く踏み込むことで、自らがサービス提供者として新たな付加価値を生み出すこと。東京センチュリーにおける不動産事業の展望を、中村は次のように力強く語ります。
「私が所属する不動産ファイナンス第一部では、大手ディベロッパーや金融機関、商社、電気通信会社など幅広いパートナー企業とのリレーションや連携プロジェクトがあります。今回のプロジェクトを通じて蓄積される経営ノウハウを、推進中の他のプロジェクトにも展開・拡大していきたいです。それにより、当社のさらなる事業基盤の強化と事業拡大を目指します」
最後に原総支配人は「多くの人に訪れてもらいたい」という想いを、次のように語ってくれました。
「開業から約3ヵ月(取材時)、お客さまからはホテル全体から感じられる木のぬくもりやレストランの食事などに対し、非常に好意的なお言葉をいただいております。百聞は一見に如かずということで"ネイバーフッドストーリー"を体験しに、当ホテルへぜひお越しいただければと思います。また、ワーケーションなどにもご活用いただけるよう、随所に電源設備なども設けています。優雅な別荘体験を味わいながらお仕事に打ち込むこともできますので、ビジネスパーソンの方々のご利用もお待ちしております」
原 めぐみ(はら・めぐみ)
ホテルインディゴ軽井沢 総支配人
2007年IHG・ANA・ホテルズグループジャパン入社。IT統括部長としてグループホテル共通の営業支援システムの導入などを実現。ANAクラウンプラザホテルのエリア総支配人等を歴任し、2022年2月より現職。
中村 怜史(なかむら・れいし)
東京センチュリー株式会社 不動産ファイナンス第一部 営業第二グループ次長
2019年東京センチュリー入社、一貫して不動産事業に携わる。2020年7月より現職。
ホテルインディゴ軽井沢
https://karuizawa.hotelindigo.com/
- 所在地 長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉字屋敷添18番地39
- 電話番号 0267-42-1100
- アクセス
- (電車・バス)JR北陸新幹線‧しなの鉄道「軽井沢駅」より2.5km、ホテルシャトルで約5分
- 軽井沢町内循環バス 東・南廻り線にて「軽井沢駅」より「南軽井沢交差点」下車後、徒歩約5分
- (車) 上信越自動車道「碓氷軽井沢IC」より南軽井沢方面へ9.5km、約17分
※記事の内容、肩書などは掲載当時のものです
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