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太陽光発電向けパワコン定額貸出サービス「POWER CONTINUE」長期的な発電事業をワンストップでサポート!

2024年12月25日

太陽光発電事業には長期的な運用に当たって避けては通れない課題があります。その一つに、太陽光発電には欠かせないパワーコンディショナ(※1)(以下、パワコン)の故障やメンテナンスに係る事務・コスト負担が挙げられます。こうした課題を解決すべく、国内トップクラスのパワコンメーカーであるオムロンソーシアルソリューションズ株式会社(以下、OSS)と東京センチュリー(以下、TC)の共同により、2021年から低圧太陽光発電事業者に向けた、パワコンの定額貸出サービス「POWER CONTINUE」を提供しています。
OSSの担当者である神林さま、金森さまとTCの高橋さんにPOWER CONTINUEのサービス内容や、サービスを立ち上げた背景についてお聞きしました。

 

(※1)パワーコンディショナ:太陽光発電システムに必要な機器の一つ。太陽光発電で発電する電力は直流であり、直流電力は家庭などでは使えないため、一般的に使用可能な交流電力に変換する役割を果たす。

 

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(左から)オムロンソーシアルソリューションズ 金森さま、神林さま、東京センチュリー 高橋さん

 

長期で安定的な太陽光発電を継続するために、発電事業者が抱える課題とは?

――太陽光発電事業において長期で安定的な運用を継続するためには、どのような課題があるのですか?


 

神林さま:私たちがサービスを提供するお客さまの中には、例えば山腹の所有地を活用して太陽光発電システムを設置されている方も多くいらっしゃいます。そのような場所では落雷による故障が圧倒的に多いです。発電量が少なくなって初めて異常に気付き、ご相談いただくケースもあります。時間がたてばたつほど、原因の特定は難しくなります。

  

 

高橋:新設時に工事を請け負っていたメーカーや販売店がすでに撤退しており、修理や交換の依頼先を一から探さなければいけないと困っている発電事業者の方も少なからずおられるようですね。

 

 

金森さま:太陽光発電システムに組み込まれるパワコンの寿命はおおむね10年程度です。長期間の運用に伴い経年劣化が生じれば、故障が発生するなど売電収益にも影響を及ぼしたり、保証切れの場合は多額の修理費が発生したりする可能性があるため、一定のタイミングで交換が求められます。そのための高額なコスト負担は、発電事業者の方々にとって決して小さくありません。そうした課題を解決するためにPOWER CONTINUEというサービスが生まれました。

  

 

 

 

 

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金森さま「長期の発電事業においてはパワコンの交換が必要となる一方、

残りの売電期間に合わせて柔軟な運用を求めるお客さまもいらっしゃいます」

  

 

パワコンの初期費用をゼロに。そして定額利用で長期運用の負担を軽減

――POWER CONTINUEのサービスの中身について教えてください。太陽光発電事業者の方々が抱えるそれらの課題をどう解決できると考えていますか?

 

 

金森さま:パワコンの交換にかかる初期費用がゼロであること、そして定額貸出であることは業界初の試みです。パワコンは基本的に販売が当たり前とされていた中でメーカーが主体となって貸出サービスを立ち上げたことは、太陽光発電市場においても大きなインパクトがありました。

 

 

神林さま:太陽光発電事業者の方々は、事業開始時点で数千万円レベルの予算を投入されることも珍しくありませんので、パワコンを交換するのにかかる追加のコストは負担となります。支払いが平準化されることも大きなメリットだと喜ばれています。

 

 

高橋:ファイナンスに関するメリットに加えて、保守サービスと動産保険もセットで付随しますので、売電収益を確保しつつ、安定運用を長期にわたってワンストップでサポートできる点もPOWER CONTINUEの特色です。

 

 

POWER CONTINUEの詳細はこちら

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――OSSは国内屈指のパワコンメーカーです。技術的な強みを教えてください。

 

 

高橋:故障率の低さはもちろん、基本的な発電効率の高さや、朝夕の日差しが強くない時間帯と曇りの日でも発電効率が高いことなどに対するお客さまからの驚きの声は、私もたびたび耳にしています。

 

 

金森さま:当社は創業時から電力系統の接続技術を強みとしており、駅の改札やATMといった社会インフラを支える機器類なども多種多様に手がけてきました。パワコンの性能や品質においても、長年培ってきた技術力が確実に反映されていると思います。

 

 

神林さま:私たちはメーカーですので、修理のための部材は常に確保しています。また、パワコン本体の交換対応についても高効率な最新型を迅速に提供できますので、こうした対応力もアドバンテージになっているのかもしれません。全国に140カ所のサポート拠点がありますので、トラブルが発生すればすぐに現場に向かえるという体制も競合との差別化になる大きな強みだと自負しています。

  

  

 

 

  

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神林さま「ありがたいことに、もともとオムロンのパワコンを使っている方が、

品質の高さを評価してPOWER CONTINUEを利用されるケースもあります」

  

 

お客さまと直接つながることにより、モノ売りからコト売りへ社内が変化

――POWER CONTINUEが立ち上がった背景についてお聞きします。どのような経緯でこのサービスは誕生したのでしょうか。

 

 

神林さま:太陽光発電は電力不足に対する有効な解決策であると同時に、売電収益が期待できる投資手段という側面もあります。2012年にスタートしたFIT(※2)をきっかけに太陽光発電事業に乗り出した法人や個人事業主の方々も多く見受けられました。このFITは最長20年間の固定価格による電力買い取りが保証されています。一般的に10年というパワコンの保証期間から、20年の太陽光発電期間中に必ず一度は設備の入れ替えが発生します。その需要にメーカーとしてどう応えていくべきかと、2021年のリリース前から社内で盛んに議論されていました。

  

 

金森さま:それまで当社は販売店を通した売り切りの形をメインにパワコン事業を展開していたのですが、この形だと事業展開のスピードが遅く、継続的な顧客対応ができないという課題もありましたね。お客さまと直接的につながれる新しい可能性を模索する中で、初期費用ゼロ、定額貸出といったスキームをTC側からご提案いただいたと当時の担当者からは聞いています。

 

 

高橋:当社グループに蓄積されたファイナンススキームをアレンジしたご提案が、OSSの皆さまが見据える方向性とうまく合致したのかもしれません。
POWER CONTINUEは当社のコーポレートスローガンである「その挑戦に、力を。」というフレーズをまさに体現する協業案件だと捉えています。代理店経由から直接販売へとかじを切るOSSの皆さまの新しいチャレンジを後押ししていると自覚しながら、これからも意欲的に取り組んでいきたいと思っています。

 

(※2)FIT:Feed-in Tariff。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度。太陽光発電などでつくり出された電気に対して、電力会社に固定価格で購入することを義務付ける制度。買い取り期間は最長で20年。

 

 

 

 

 

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高橋「太陽光発電に関わる事業は当社でも行ってきましたが、パワコンの定額貸出は新たなアプローチでした。

再エネ関連における事業の選択肢が広がったのではないかと、一担当者として意義を感じています」

 

 

  

  

――直接販売によるOSS社内の変化をどう感じていますか?

 

 

金森さま:POWER CONTINUEの利用を検討されるお客さまは個人事業主の方が多くいらっしゃいますので、マーケティングにおいても営業活動においてもB to Cの知見を獲得できるようになったと実感しています。

 

 

神林さま:モノ売りからコト売りへと営業手法が変化する中で、社員の意識もずいぶん変わりましたね。機器をただ提供するだけではなく、周辺の知識も積極的に仕入れながらサービスやソリューションを提供するという気持ちでお客さまに接する姿勢が、組織全体の信頼獲得にもつながっています。

  

  

  

  

  

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資産運用EXPOでの出展ブースの様子

 

 

 

連携を深めながら、さらなるサービスの進化を共に追い求める

――ありがとうございました。最後にこれからの抱負をお聞かせください。

 

 

神林さま:太陽光発電は、当然ながら売電収益を得るためだけにあるというわけではありません。自家消費のために活用する需要もあれば、将来的には売却したいといった需要もこれからは視野に入れておくべきでしょう。電気を「つくる」「使う」「流通させる」のあらゆる観点から可能性を模索してPOWER CONTINUEを発展させていきたいと思います。

 

 

金森さま:お客さまアンケートを行うと、先々の運用面で太陽光発電に不安を抱えているという回答をされる方が多くいらっしゃいます。代理店販売から直接販売になったことにより、こういったお客さまからの生の声をより具体的にお聞きできるようにもなりました。一つひとつの声に耳を傾けて事業展開に反映しながら、さらなるサービスの拡充を目指してまいります。

 

 

高橋:POWER CONTINUEの展開においては、オンラインプラットフォームを活用して、見積書の発行やお支払い手続きなどに関連するお客さま事務負担の軽減に取り組んでいます。今後は、さらなる案件増加にも対応できる、盤石な運用体制を構築していきたいと考えています。そして、パワコンの入れ替えだけに満足することなく、まだ見ぬ付加価値を追い求め、需要を先取りするようなサービスを提供できるよう、引き続きOSSさまとの連携を深めてまいります。 

 

 

 

 

 

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神林 祥子(かんばやし・しょうこ)さま

オムロンソーシアルソリューションズ株式会社
エネルギーソリューション事業本部 エネルギーサービス本部 サービス企画開発部
サービス開発グループ 主査

2016年、オムロンフィールドエンジニアリング株式会社入社。営業SEとして高圧領域のエネルギー事業に従事し、2022年よりオムロンソーシアルソリューションズ株式会社出向。POWER CONTINUE事業では運用企画・運用業務、技術対応などを担当。趣味は建築巡り、ダムカード集め。

 

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金森 駿(かなもり・しゅん)さま

オムロンソーシアルソリューションズ株式会社
エネルギーソリューション事業本部 エネルギーサービス本部 サービス企画開発部
サービス開発グループ 主査 

2012年、オムロンフィールドエンジニアリング株式会社入社。同社が取り扱う精密機器類の保守業務を経て、2022年よりオムロンソーシアルソリューションズ株式会社出向。POWER CONTINUE事業では企画、マーケティングなどを担当。趣味は旅行、水上スポーツ観戦。

 

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高橋 幸平(たかはし・こうへい)

東京センチュリー株式会社 法人営業第四部

2022年入社。法人営業第四部にて入社時よりオムロンソーシアルソリューションズ社を担当。POWER CONTINUEではプロジェクトリーダーとして契約管理、請求業務から事業全体の企画・運営に携わる。趣味はボディーメイク。

 

※記事の内容、肩書きは掲載当時のものです。

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